そのマルコスがいよいよ拘置所い送られるひが決まった。ここで拘置所について、ちょっと説明したい。拘置所は法務省の受け持ちになり、起訴されると原則的には拘置所に移管される。誰もが嫌がるところだ。タバコはダメ。昼間、横になっちゃダメ。まっ 刑務所と同じだが、作業が無いぶん、時間をつぶすのは大変だ。刑務官というのも、刑務所とおなじで、留置場の警官と比べれば厳しさが違う。俺の経験だが、保釈された日、友達が迎えにきてくれて、車で話をしていたら、10分程で声が出なくなった。それだけ拘置所では話す機会が無いのだ。

拘置所には、裁判が終わるまで入っている。裁判は起訴されてから2ヶ月以内に一審が開かれ、短ければ(罪を全て認めて、争わない場合)二審で結審する。一審から約2週間後らしい。

マルコスの行かん2日前くらいから、留置場の空気がざわめいていた。マルコスは結構人気者のようだった。移管当日、「行きたくなーい、行きしまった。

その後すぐに、「Sさーん、出てください。」との声。えっ、そーいえば、Sさんは俺の知る限り、取調べに一回も行ってない。毎日一日中、壁に首が折れそうな格好で、寝ているだけだった。「運動するかい?」と警官に聞かれると、いつも運動場(3畳ほどの屋外運動場)へ行き、3回手を広げて深呼吸して帰ってきていた。Sさんが、持参品の確認を始めいた。・・・・・・出るんだ。マルコス騒動で、誰もSさんのことには触れなかった。俺は彼と何も話はしてないが、なぜか急に淋しさを感じた。と思った瞬間耳を疑った。

「所持金、18円!!」

故郷はI県(約300km)って誰かが言っていたのを思い出した。『どーすんだよ S、どーすんだよ!』と心が叫んだ。「お世話になりました。」と、一際高い声でSさんは去っていった。俺は後日Sの偉大さを知ることになる。

 

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